クーラント漏れ修理のG63。AMGのM157エンジン搭載モデルです✨走行距離は10万キロオーバー。
別の車両ですが、前の記事に続きゲレンデの修理です🔧
エキスパンションタンクに水を入れると赤丸のあたりからダダ漏れてきます。
交換が必要で外した部品がこちら。ヒーターシャットオフバルブです。
自動車のヒーターはエンジンの熱を使っていて、ヒーターコアという小型のラジエーターのようなものに冷却水を循環させて、そこにブロアファンの風を通過させることで温めています。
シャットオフバルブはヒーターコアへの冷却水の流量を制限して温度を制御するための部品です。
交換にはまずバキュームポンプを取り外します。
バキュームポンプを外したところ。
左バンクのカムシャフトでポンプを回してバキューム(負圧)を作ります。
バキュームポンプを外すとヒーターバルブにアクセスしやすくなり交換が可能になります👍
シャットオフバルブは品番”A278・・・”からも分かるように、このM157のベースエンジンであるM278にも使っているパーツで、V8ツインターボのM157/M278は他のモデルにも広く搭載されています。
そしてGクラス以外のモデルではエンジン後方とボディとのクリアランスが少ないため、同様の修理であっても他にいろいろ外す必要があり、結構大変な作業になるようです😰
Gクラスは見た目からして構造が特殊ですからね。
さて、ヒーターバルブが結局どうなっていたかと言いますと
こんなことになってました。
劣化で接着がとれたようです。
手配した部品。
ヒーターシャットオフバルブは対策品になるのですが・・・
バルブではなくただのチューブになります😐
それだとヒーター制御できなくなりそうですが、大丈夫です。
なぜならもともとシャットオフバルブではないので・・・
❓❓❓
実はこの部品、もともとカプラーがささってないです。
写真ではわかりづらいですがピンもでていません。
分解してみるとモーターは入ってますが、電気もないしバルブを動かすようなリンク機構もないです。
ただモーターが閉じ込められてるだけ・・・カワイソウ
どうしてこんな部品がつくられたのか謎ですね。ベンツにもなにか事情があるのでしょう・・・🤔
ところでヒーターの温度調整はどうなるかと言いますと
水冷エンジン車のヒーターはヒーターコアへの冷却水の流量を調整する方式と
ヒーターコアには常に冷却水を循環させて空調ユニット内で温かい風と外気の冷たい風を混ぜ、その割合を変えることで温度を調整する方式
の2通りがあり
この車は後者で、近年の主流もそうだと思います。
なので、この部品がバルブの役割をしてなくてもいいわけです。
しかし必要ない部分が壊れるとは・・・しかも壊れたら自走不可、交換は大変・・・
今後増えてきそうな修理でした😓
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